セルフビルドでタイニーハウスを作り、広いお庭で愛犬をのびのび走り回らせてあげられる・・・そんな生活を夢見て始まった土地探しの旅。
第8回目となる今回は、2020年初頭より始まったコロナ禍での感染者数が一時的に落ち着き、緊急事態宣言および県を跨いだ移動の制限が無くなっていた2020年10月末に埼玉県秩父市の売地を訪問した時のことを振り返ります。
【第1回から見る場合はこちら】
売り土地データ紹介・・・のその前に
これまで7回に渡り2019年に売地を訪問したときの様子を記事にしてきましたが、皆様ご存知の通り2020年初頭から全世界で新型コロナウイルスのパンデミックが発生し、日々増え続ける感染者数と致死率の高さから日本でも感染を封じ込めるべく行動制限(緊急事態宣言)が行われるなど混乱を極めました。
そのような状況では呑気に土地探しへ繰り出すなど夢のまた夢で、日々パソコンで売地情報とグーグルマップ(ストリートビュー)を眺め、購入後の計画を妄想する日々が続くことに。
そんな中、2019年までの売地情報と2020年以降の売地情報で大きな差が出始めたことに気づきました。
地方の安い土地が飛ぶように売れ始めた
コロナ禍で密な状況を回避し、ソーシャルディスタンスが叫ばれる世の中となったことで、某芸人の動画も火付け役となりソロキャンプブームが到来したのは恐らく皆さまご存知の通り。
同時にコロナ感染を恐れ首都圏から少し離れた地方へと移住する人々も出始め、これによって今まではあまり見向きもされていなかったような土地が飛ぶように売れ始めました。具体的な地域をあげると軽井沢周辺・越後湯沢のリゾートマンション・千葉の房総半島に点在する旧分譲地・山梨県北杜市周辺・そして熱海市~伊豆半島にある別荘地ですね。
このあたりはバブル期こそ別荘ブームや原野商法で高値での取引が為されていたものの、昨今では(軽井沢はそのネームバリューから別として)相場が地の底まで落ち「タダでも売れない(要らない)」とさえ揶揄されていた売地も少なくありませんでした。
ですがこういった首都圏から程よく離れた場所がコロナ禍で再注目されるようになり、「トカイナカ」などといった造語が出てくるほど地方移住のプチブームが起こった結果、投げ売りされていたような安い土地が飛ぶように売れ始めたのです。
このブログでも過去7回に渡り紹介してきた売地は、1か所を除き2020年の早い段階で全て成約済みとなる始末。
するとどうなるか。
売り手側が多少強気の価格設定にしても東京の人間は安い安いとありがたがってポンポン購入していくため、上述した地域の相場が2019年の頃に比べて少々上がってしまいました。
肌感覚としては、千葉の房総エリアを例にとると2019年までは坪単価1万円を下回る程度で買えていた水準の土地が、2020年以降は少なくとも坪単価1.2~1.5万円程度は出さないと買えなくなったように感じます。(※水道が通っていなかったり生活する上で難があるような立地の土地であれば、引き続き以前と同じ坪単価で見つけることも可能です)
それにより、2019年の土地探し開始当初に設定していた「50万円~高くても100万円を下回る範囲」の予算ではまとも(?)な土地が買えない事態に。。。
予算を見直すことにする
土地を探し始めた当初は「土地にかけるお金は可能な限り抑え、それによって小屋建築までの総予算をなるべく安く仕上げる」ことを目標としていましたが、それでは小屋建築すら厳しい土地しか手に入らなくなりそうな情勢の変化をひしひしと感じましたので、苦渋の決断ではありますが土地にかける予算を増やすことにしました。
具体的には土地への予算を倍にし「100万円±50万円前後~どんなに高くても200万円を下回る範囲で買える土地」をターゲットと定め、値段が高い場合は鬼交渉をかけることで出来るだけ安く購入させていただく方向へとシフトチェンジを図ることに。
代償として、本来小屋建築にかけるはずだった予算を土地購入へと割り振ることになりますから、元々は「土地購入後1年程度で小屋を完成させ移住する」スケジュールを計画していましたが、それを「土地購入後3年以内を目途に小屋を完成させ移住することを目標とする」よう計画の後ろ倒しを迫られることになりそうです。
無い袖はどうやっても振れませんからね。
・・・という葛藤があったことを大前提として、以下「土地探しその8・埼玉県秩父市編」をご覧ください。笑
売り土地データ(1)
場所:埼玉県・秩父市某所の別荘地
土地の広さ:失念したがたしか100坪以上あったはず
地勢:傾斜地
値段:30万円くらい
※この物件は当記事公開時点で既に成約済みとなっています。場所を特定できたとしても一方的な訪問等は絶対に行わないでください※
現地雑感
先に申しておきますとこの日の訪問地2か所のうちこちらは本命ではなく、次に紹介する売地の方が本命でして、こちらはその売地から数㎞しか離れていない近傍にあったため「ついでに見に行った」程度の売地です。
付け加えるとこの売地は不動産屋が出していた売地ではなく、ジモティーに個人が出品していた売地であり「自由に現地をご覧ください」との事でしたので、詳細を問い合わせることなくフラッと訪問した売地です。
そんな、失礼を承知で申し上げれば「元々そこまで期待はしていなかった」売地の様子がこちら。
見ての通り傾斜地です。写真では傾斜具合が分かりづらいでしょうか?少しでも傾斜具合が伝わりやすい角度で撮影しなおしてみましょうか?
「自由にご覧ください」とはいえ、敷地内に立ち入って構わないとは書かれていなかったので、写真は全て接道から撮影したものですが・・・いかがでしょう?立って歩く(上り下りする)ことは出来るでしょうが、足元に注意しないとすぐに足を滑らせるであろう程度の斜面です。
そもそも現地までのアクセス路が125ccスクーターでは上りフルスロットルでも20km/h出るか出ないかレベルの急坂であり、下りはブレーキを目いっぱい締めながらでも滑りそうなレベルの北向き傾斜でしたので、厳冬期は路面凍結などの理由でアクセス自体出来なかったかもしれません。
よって滞在時間3分で現地を後にし、この日の本命とも呼ぶべき売地へと移動しました。
売り土地データ(2)
場所:埼玉県・秩父市某所
土地の広さ:80㎡無いくらい
地勢:平坦(更地)
値段:190万円(口頭では170万程度に交渉可とのこと)
※この物件は当記事公開時点で既に成約済みとなっています。場所を特定できたとしても一方的な訪問等は絶対に行わないでください※
現地雑感
前述の通りコロナ禍で安い土地は飛ぶように売れ・新たに売りに出る土地の相場は以前よりも上がってしまった結果、2019年までのような「50坪50万円」みたいな土地はよっぽど辺鄙な土地か/建築する上でかなり難がある土地しか該当しなくなってしまいました。
そういった事情もあり、これまでは売値ゆえに見向きもしなかった秩父市も視野に入れて探し始めたのです・・・が。
伊豆半島の格安別荘地や千葉の房総半島をメインに見てきた筆者にとって、非常に失礼ながら秩父市の坪単価がなぜここまで高いのか全くもって理解に苦しむレベルの価格ではありますが、先ほど傾斜地の別荘地を見ていただけあって「あれに比べれば・・・この広さでこの価格でも仕方ない・・・のかな?」と錯覚させられる土地ではありました。苦笑
角地のため2方向に接道がありますがどちらも舗装されており側溝も整備され、片方に関しては歩道まで整備された交通量の多い道路です。上水道はもちろん、たしか本下水も引ける(浄化槽を設置する必要が無い)と言っていたような・・・?
その上、どことは言いませんが駅まで徒歩数分で到達できる利便性の良さもアピールポイントの売地です。
ただやはりこれまで見てきた土地の価格と広さのバランスを比較対象としてしまったとき、いくら口頭では「170万くらいであれば交渉可能です」との案内があったとして、それでも坪7万円以上となる24坪弱で170万の変形地は許容できませんでした。
現地訪問を終えて
土地探しでは初めて訪問した秩父市でしたが、特にこの日2件目の訪問となった三角形状の変形地はその後割とすぐに売れてしまったようでしたので、この辺りの相場として坪7万円は元々妥当な範囲だったのか・コロナ禍でのちょっとした土地バブルが為せる技だったのか今となっては分かりません。
ちなみにこの時は10月末だったのであまり意識していませんでしたが、埼玉県秩父市って山梨県北杜市よりも北に位置しているうえ周囲を山に囲まれている地形ですので、実は冬はめちゃくちゃ寒くなる地域らしいです。
西武線で池袋から特急1本で行けるため、心理的にはそこまで冬の寒さが厳しいイメージを持っていませんでした。苦笑
【次回(第09回)】
【前回(第07回)】