セルフビルドでタイニーハウスを作り、広いお庭で愛犬をのびのび走り回らせてあげられる・・・そんな生活を夢見て始まった土地探しの旅。
第4回目となる今回は、前回の千葉から再び伊豆の方へ目を向けて、第2回目とは別の別荘地の売り土地および担当者の強い勧めで中古住宅を2件見に行った時のことを振り返ります。
【第1回から見る場合はこちら】
売り土地データ(1)
土地の広さ:400㎡くらい
地勢:平坦(雑木林)
値段:50万円くらい
※この物件は当記事公開時点で既に成約済みとなっています。場所を特定できたとしても一方的な訪問等は絶対に行わないでください※
現地雑感
久々の伊豆訪問となった今回、当日の天気予報をチェックしているとお昼前後に雨が降る予報となっていたため愛犬は家でお留守番をさせ、筆者単身での現地訪問となりました。
そんな今回の売り地ですが、現地をひと目見て真っ先に感じたことは
「事前に見せられていた資料とだいぶ違うぞ?」
資料では木が数本生えているものの巨木と呼ぶ範疇までは育っておらず、隣地も含めて管理が行き届いている印象でした。
しかし現地に目を向けてみると、資料には見当たらなかったレベルの巨木が幹の途中から折れてなぎ倒され、
また非常に大きな石(推定数10kg~100kgオーバー)が敷地内にいくつも転がっています。
さらに隣地に目を向けると、恐らく長年に渡って空き家となっているであろうことは火を見るよりも明らかで、そのせいかいろんな所が朽ち果てて近々倒壊するんじゃなかろうかという廃屋が敷地境界ギリギリに建っています。
土地面積と売値のバランスは理想的でしたが、第1回の土地ほどではなくともまさに「安いものには訳がある」を地で行くような物件であり、素人が手を出すのは難易度が高すぎると判断して現地を後にしました。
売り物件データ(1)
土地/物件の広さ:土地330㎡くらい/建物2DK(70㎡くらい)
物件の現況:築40年以上経っており建物の痛みもそれなりに多し
値段:390万円
現地雑感
元々今回は土地を見る前提で訪問の約束を取り付けていたのですが、メールでのやり取りの時点からも既に「土地よりもなんとかして建物のほうを売りたい」オーラがビシビシ伝わってくる営業担当者であり、それは訪問当日の事務所でも「あそこの土地が属する別荘地(※前項で紹介した土地の事)は建築時の制限が非常に多くて」「それよりも中古物件をリフォームする方が」などなど、内心笑いがこみ上げそうになるくらいの露骨な営業ぶりでした。
この日は冒頭の土地を見に行く以外に別の売り地の訪問予定はなく、いうなれば「後は帰るのみ=暇だった」ので、営業担当者がそこまで言うなら。。。と冷やかし半分で見学することに。
営業担当者が一押しする物件とは果たして如何ほどのものかお手並み拝見するつもりで訪問した中古物件は・・・率直に申し上げて「この売値の割にこの程度の状態なの?!」と驚きを隠せませんでした。もちろん悪い意味で。
訪問したのは平屋の物件で、廊下を歩くとはっきりわかるくらいに床の沈み込みが感じられ、サッシは一部立て付けが悪くなってかなり悪戦苦闘しないと開け閉めが難しい状態。それだけならまだしも、この住宅で使われているのはまさかの「単独浄化槽」であり現状使用できるか否かは不明、もし使用できず交換する場合は現在の法律上単独浄化槽が認められないので、自費で合併浄化槽への交換が必要とのこと。
※単独浄化槽とは「トイレのし尿のみを処理する浄化槽」のこと。トイレ以外の風呂や台所等の生活排水は一切の処理を行わず垂れ流しとなるため、環境への負荷が非常に大きいことから現在では新設が認められていない。
この他にも当然細々としたマイナスポイントが散見されたこの設備状況でこの400万円近い売値なのもびっくりだし、これをイチオシ物件と称して売値50万円の土地を見に来た人間に勧める神経もびっくりでした。
・・・ここまでの文章を自分で振り返ってみるとあまりにボロクソ書きすぎていて当時の担当者には若干の申し訳なさを抱きつつありますが、それはそれとしてこの物件の購入意欲は当然ながら微塵も沸き上がって来なかったので、写真を1枚も撮ることなく約10分の滞在時間で現地を後にしました。
売り物件データ(2)
土地/物件の広さ:土地240㎡くらい/建物1LDK(50㎡くらい)
物件の現況:築年数はかなり新しいが、その割に痛みが酷く修繕箇所多し
値段:370万円
現地雑感
直前に訪問した中古物件は担当者の一押し(棒読み)でしたが、2件目の中古物件に関しては事務所であれこれと他のオススメ中古物件情報を見ていた(見せられていた)ときに「強いて言えば築浅の部類だしマシそう」程度の認識を抱いた物件です。
とはいえ内心は「50万円の売土地を見に来た人間に勧める内容ではないだろ・・・」との思いが90%でしたが。
なんだかんだで伊豆高原から移動し、南伊東のあたり・・・から更に少し移動したところに立地していたこちらの物件。
きっとここまで読まれてきた読者の皆様におかれましては既に結末が予想できているとは思いますが、結論から申し上げると「購入意欲は1ミリも生じませんでした」
まず玄関へ至るデッキ(階段)の木が朽ち果てて崩落していたため、玄関のドアに手を触れるためには1.2mほどの段差をよじ登らねばならず、玄関のドアを開けたら開けたでドア枠は100匹以上の蟻の住処となっていてあちこちがかじられていました。
室内に目を向けても売主の荷物がたくさん散乱したままとなっており、案内してくださった担当者も思わず「売主さん、本当に売る気があるのかな・・・」とつぶやくレベル。
また窓のサッシに関しても先ほどの物件と同様・いや先ほどよりも酷く、全く開かなくなっているサッシの方が多かったですね。
築年数的には昭和に建てられた先ほどの物件よりも平成になって建てられたこちらの物件の方がかなり新しいはずなのに、修繕を要する箇所・レベルは新しいはずのこちらの物件の方が段違いに多く、上述したとおり購入意欲は1ミリも生じませんでした。
よって1枚も写真を撮っておりません。
現地訪問を終えて
伊豆半島で土地を探す場合、筆者の中では今回のあたりが東京(副都心)からの最遠範囲と考えていましたが、残念ながら良いご縁には巡り合えませんでした。
よって今後は第2回で訪問した(今回とは別の)伊豆の別荘地を筆頭候補に上げつつ、一旦伊豆半島からは離れて再び千葉県内各地へ目を向けることとなります。
それにしても・・・今回の担当者は、なぜあそこまで土地ではなく中古物件を売りたがたのでしょうねえ。いやあ不思議だなあ(棒読み
そもそも中古物件を選択肢に入れるのであれば、筆者の感覚的には絶対に伊豆の別荘地よりも千葉とかのほうが安くて(傾斜地ではない・温泉権が付帯しないといった意味で)程度のよい物件が見つかりそうですし。
つくづく「需要と供給のバランスを一致させるのは難しい」と学んだ1日でした。
【次回(第05回)】