ひきぶろ。

睡眠障害からの社会復帰を目指す、引きこもり(自宅療養)の実態を大公開!

ドラゴン桜(2021)もいよいよ佳境!直前話(6話)感想も含め情報を整理してみる

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ドラゴン桜(公式サイトより)

2021年春のドラマの中でも高視聴率をキープし続けているドラマ「ドラゴン桜」も6話までが放送され、いよいよ佳境へと突入してきた感がある今日この頃。

残り話数に対して受験勉強の進捗具合が遅々として進んでいない様に感じるのは、度々このブログでも言及してきたように今作が青春学園ドラマではないからであろう。

 

当記事執筆時点では6話までが放送されており、これによって初回放送~3話までの内容ではまだまだ見えて来なかった部分も明らかになってきたため、このタイミングで自分なりに三度情報を整理してみることにしたい。

※初回放送のみで考察した記事:

hikiblo.hateblo.jp

※3話終了時点で再考察した記事:

hikiblo.hateblo.jp

 

なお、いつもどおり登場人物は全て敬称略でお送りし、内容についてはネタバレ全開でお送りするので注意されたし。

6話感想

「小杉家DV問題」の扱いが軽すぎる

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小杉麻里【演:志田彩良】(公式サイトより)

新型コロナ禍における撮影スケジュールやストーリー配分の問題があったのかもしれないが、校長のLGBT問題であったり瀬戸家の借金問題(とそれに付随する過払金請求)であるような「現代が抱える問題にも切り込んでいるドラゴン桜(2021)」としてはちょっと扱いが軽すぎるように感じられた。

これは視聴した他の方々も多くが感じられたと思うのだが、現実問題としてDVを行っている側があれほどあっさりと改心することはほとんどなく、もっと時間をかけてじっくり向き合って行かねばならない非常にデリケートな問題に他ならないからだ。

例えば理系トップの藤井が今回6話にて一応の改心を果たし東大専科の一員となったわけだが、藤井がここに至るまでに手を変え品を変え何度も東大専科面々の前に立ちはだかってきたように、小杉家DV問題も本来であればこの藤井くらい時間をかけ回数をかけて掘り下げねばならない問題のはずだった・・・が、前述の通り何かしらの制約もあって今回6話のような扱いになったものと思われる。

しかも途中、桜木の言葉で「受験さえすれば東大に行ける、あいつ(筆者補注:あいつ=小杉のこと)が覚悟さえ決めればな」という発言があったが、これは受け取り方によっては「DVは本人に強い意志があれば被害から抜けられる」といった全くのデタラメな誤解となり得るものであり、DVにしろ虐待にしろ被害者は往々にして加害者から一種のマインドコントロール状態におかれている現実を脚本家がきちんと把握できていない・・・と思わされる点が非常に残念な演出であった。

 

ただ1つ朗報なのは、次回が7話・恐らく全10話で残り話数が4話しかないことを考えると、現実のDV問題のように「一見改心していたかのように見せかけて実はまだ尾を引いていた」みたいな可能性は限りなく低く、今回を以って小杉家DV問題は完全解決・小杉の両親の登場もこれにて見納め(場合によっては最終話の東大合否発表時に数10秒ほど出る程度)になる可能性が高いと思われる・そういった脚本家からのアンサーであると捉えることができるのがせめてもの救いか。

 

新型コロナ禍の影響を如実に感じられたワンシーン

6話の終盤にて、小杉を除く東大専科の面々が小杉(と両親)に対し、小杉がどれほど東大を目指すに値する存在であるかを要約する「小杉引き留めプレゼンリレー」が繰り広げられ、これがまさに6話の感動のクライマックスとも言うべきシーンであったわけだが、この1年以上にわたる新型コロナ禍がどれほどドラマ撮影の現場にも多大な影響を及ぼしているかをこのシーンから読み解くことが出来た、といっても過言ではない。

ひょっとすると気づいていない視聴者も一定数いたかもしれないので、当該シーンを文字起こししてみよう。

 

瀬戸「小杉麻里は東大に行くべきだ。なぜなら彼女の集中力は素晴らしいものがある」

早瀬「例えば、集中力がある人は、勉強の質も仕事の質も高めることができる」

天野「つまり集中して勉強したり仕事している人は、より多くの知識を吸収することができる可能性が高いのだ」

藤井「そして東大は、社会に役立つあらゆる知識を集中的に吸収することができる知識の総本山だ」

原「だからこそ東大には、社会で活躍できる集中力がある人が集まっている。つまり小杉麻里こそ東大に入り活躍の幅を広げるべきだ」

 

これを見て、なにか気づいた部分はないだろうか?

 

そう、平手友梨奈演じる岩崎が居ないのだ。

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岩崎楓【演:平手友梨奈】(公式サイトより)

どういうことか。時を戻そう(←)

 

平手友梨奈、体調不良で26日イベント出演回避…PCR陰性で回復も「大事をとって」- Yahoo!ニュース

 

6話放送の5日前にヤフーニュースで掲載されていた記事である。(※アクセスのタイミング次第では記事が削除されている可能性あり)

内容としては、5月23日に体調不良のためPCR検査を受けたが結果は陰性、25日時点では体調も回復しているものの大事を取って26日のイベント登壇をとりやめる・・・といったものである。

 

つまり・・・前述のシーンに平手(演じる岩崎)が居なかったのは、まさにこのタイミングどんぴしゃだったが故に撮影に参加できなかったのではなかろうか。

元々今回のドラゴン桜は2020年に公開が予定されていたドラマであり、それが2021年へとズレたことで主演・長澤まさみのスケジュールが非常にタイトになっている、と別のネットニュースで読んだ記憶がある。

つまり、元々テレビドラマというものは最終回の少し前あたりまでクランクアップがズレ込むことも多々あるわけだが、それが今作は更に輪をかけてギリギリのスケジュールとなっており、今回のように平手が体調を崩したとて撮影の代替日を設けることが出来ず、やむを得ず平手抜きの5名にて「小杉引き留めプレゼンリレー」のシーンを撮ったのではないか、と。

事実、この直前の及川光博演じる高原教頭が東大専科教室へ飛び込んできて、小杉の両親が小杉を退学させるべく手続きを取りに来るシーンでは長澤も平手も同じフレームに収まっており、さらにその直前で桜木が東大専科の面々に課した特別課題(=小杉引き留めプレゼンリレーの作成)のシーンでも長澤および平手は同じフレームに収まっていた。

にもかかわらず、次の「小杉引き留めプレゼンリレー」シーンでは平手が居ないことに誰も触れず物語が進んでいる。が、その直後、教室で藤井と小杉が互いの身の上話を少しするシーンでは、それまで離席することなくずっと行動を共にしていたかのようにシレッと平手も戻ってきているのだ。

 

ということは、スケジュールが一番タイトな長澤を中心に撮影スケジュールを押さえていると仮定すると、「特別課題のシーン」「教頭が東大専科教室へ飛び込んでくるシーン」に加え「藤井と小杉の身の上話in専科教室」も場合によっては同日の撮影であり、「小杉引き留めプレゼンリレー」のシーンは別日の撮影だった可能性があると考えられる。

連続ドラマというのは頭から順にシーンを撮っているとは限らず、撮影日程や撮影場所の都合でシーンの順番と撮影の順番が入れ替わることも多々あるそうなので。

 

この岩崎不在問題をさらに別の角度から検証すると、そもそも論として「小杉引き留めプレゼンリレー」も当初は6人全員で披露するはずだったのではないか、との予想が浮かび上がってくる。

もう一度この当該シーンを文字起こししてみよう。

瀬戸「小杉麻里は東大に行くべきだ。なぜなら彼女の集中力は素晴らしいものがある」

早瀬「例えば、集中力がある人は、勉強の質も仕事の質も高めることができる」

天野「つまり集中して勉強したり仕事している人は、より多くの知識を吸収することができる可能性が高いのだ」

藤井「そして東大は、社会に役立つあらゆる知識を集中的に吸収することができる知識の総本山だ」

原「だからこそ東大には、社会で活躍できる集中力がある人が集まっている。つまり小杉麻里こそ東大に入り活躍の幅を広げるべきだ」

 

注目したいのは原のセリフである。

この前日の特別授業(国語)で文章の「同等関係」「対比関係」「因果関係」を学んだ東大専科の面々が、その学びを踏まえて作成したのがこのプレゼンである。それぞれのセリフが互いにこれらの関係に基づいて結びつき、全体として1つのプレゼンとなっているわけだが、そのうえでそれぞれのセリフを再確認すると

瀬戸「小杉麻里は東大に行くべきだ。なぜなら彼女の集中力は素晴らしいものがある」

→瀬戸のこの「なぜなら」は、その直前の主張(結論)に対するもの。

 

早瀬「例えば、集中力がある人は、勉強の質も仕事の質も高めることができる」

→早瀬のこの「例えば」は、直前の瀬戸のセリフを受けてのもの。

 

天野「つまり集中して勉強したり仕事している人は、より多くの知識を吸収することができる可能性が高いのだ」

→天野のこの「つまり」は、直前の早瀬のセリフを受けてのもの。

 

藤井「そして東大は、社会に役立つあらゆる知識を集中的に吸収することができる知識の総本山だ」

→藤井のこの「そして」は、直前の天野のセリフを受けてのもの。

 

このように、一人一人のセリフがそれぞれ直前のセリフを受けて構成されているのに対し、最後の原のセリフを見てみると

 

原「だからこそ東大には、社会で活躍できる集中力がある人が集まっている。つまり小杉麻里こそ東大に入り活躍の幅を広げるべきだ」

→最初の「だからこそ」は直前の藤井をセリフを受けてのものであることは明白だが、さらに次の「つまり」は直前の自分のセリフを受けて繰り出している主張(結論)である。

このように、原1人だけ2つのセリフを纏めたかのようになっているのだ。

 

つまり、原のセリフは本来であれば「だからこそ東大には、社会で活躍できる集中力がある人が集まっている」と「つまり小杉麻里こそ東大に入り活躍の幅を広げるべきだ」の2つで構成されていたはずであり、もし瀬戸・早瀬・天野・藤井のそれぞれのセリフが当初の割り当てから変更が為されていないと仮定するならば、原のセリフの前半の「だからこそ東大には、社会で活躍できる集中力がある人が集まっている」は、岩崎が本来担うはずだったセリフではなかろうか。

 

・・・これらは全て筆者の考察であり、公式見解ではない。果たしてどこまで正解だろうか?

 

理事長親子の仁義なき戦い(?)

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龍野久美子【演:江口のりこ】(公式サイトより)

初回より、先代理事長と現理事長の間で学園の方向性に対する相違がある様子が描かれ、それが回りまわった「東大専科から東大合格者5名を輩出する」というノルマに繋がっているわけだが、今回6話のラストにてそのあたりの親子の戦いの構図のようなものが改めて浮き彫りとなった。

6話のラストで先代が引き連れていた人物が、6話序盤で理事長と校長の話の中に出てきた「不動産関係」の男であると予想されるわけだが、恐らく7話以降で話の本質にかなり深く関わってくるはずである。

 

はたして先代の目論見とは何だろうか。

そして東大専科を潰すため「難関大コース」「一流大コース」と2度に渡り設立するも敗北し、桜木から名称を変えた更なる別コースの設立に釘を刺された形の現理事長が、桜木と若干思想が共鳴し始めたこともありこのまま大人しく東大専科の行く末を見守る立場となれるのだろうか。(※個人的には今後桜木と共闘し、先代に立ち向かう展開があるのではないかと若干ながら予想している)

 

解決済み問題と未解決問題の整理

今作のドラゴン桜において、それぞれの登場人物に課せられた「乗り越えるべき壁」のようなものが存在することは、このブログでも過去言及してきた。

来週以降、7話・8話・・・と物語が佳境へと突入していく中で、それらの壁(問題)のうち「解決したと思われる問題」と「未解決の問題」と思われるものをこのタイミングで改めて整理してみたい。

 

解決済み:瀬戸・藤井・小杉・原の各問題

この4名に関しては、6話までの内容を以ってほぼ解決済みと考えて良いだろう。むしろここから再度問題を「本格的に」蒸し返すには残り話数があまりにも足りなさすぎる。

個人的には瀬戸の実家借金問題があまりにもあっさり解決しすぎな気もするし、藤井の捻くれ根性もまだしばらくは時折顔を覗かせると思っている。小杉の家庭問題も冒頭で記した通り軽んじられているように感じるし、原の映像記憶能力(※初回放送後の大胆予想がまさかの的中!)に頼りきりなのも先行きがちょっと不安に感じるが・・・。

※初回放送後の大胆予想記事はこちら:

hikiblo.hateblo.jp

 

未解決問題1:天野&早瀬

この2人は4話にて母親たちが学校に抗議をしに来る様子が描かれており、そこで桜木から家庭での10か条的なものを示されて一定の納得をしてはいたわけだが、生徒自身は2人とも挫けやすいというか醒めやすいというか・・・特に早瀬の方は「イマドキの生徒」として位置づけられている。

この2人に関して、7話で再びスポットライトがあたることを予告されており、その内容もミスリードが無ければ「東大専科からの脱落」というかなり大きな壁となって立ちはだかるものと思われる。

 

この2人が己の弱さと向き合いプレッシャーに打ち勝つことが出来るか・・・が7話で描かれると予想されるので、この2人については当記事執筆時点で未解決と分類した。

 

未解決問題2:岩崎の両親

2話にて「勉強は才能の無い人間のやることだ(要約)」などといったかなり偏った思想を持っている岩崎の両親。あれ以降全く出て来ず息を潜めている状態であり、今回の6話でも小杉の父親の件に対し「何となくわかる。父親に逆らえない感じ・・・」というセリフがあったことからも、岩崎家のこの問題は未だ解決していないと思われる。

 

ただあの衝撃的な登場となった2話以降、間違いなくこの両親はもう1度出てくると確信を持っているものの待てど暮らせど出てこなさすぎるので、ひょっとして(前作の水野と理由は違えど)東大受験当日になって受験を諦めさせるような形で再登場するのではないか、などと勝手に冷や冷やしている。

 

・・・まさかとは思うが、2話のあのラストを以てして「岩崎家の問題は解決。チャンチャン♪」と脚本家が考えている、とは思い難いのだが・・・?

 

未解決問題3:米山問題

ドラマの序盤からたまに挟まれる元教え子・米山の不審な動き。

当初は桜木に対し復讐心を持っているかのようなミスリードを誘うセリフ回しが目立ち、では果たして誰に対しての復讐なのかと思考を巡らせていたのだが、6話終了時点では「理事長親子の仁義なき戦い(?)」に一枚噛んでいるのではないか?と筆者は考えている。というか消去法で、もうここくらいしか対象となる登場人物が思い浮かばない。

「vs桜木」がミスリード・真の狙いは「vs岸本」(桜木法律事務所の顧客を全部受け継いだ弁護士)かと予想していた時期もあったのだが、5話でその岸本と米山が手を組んでいるかのような描写があって以降、ちょっと考察が迷走している。

 

6話終了時点での筆者の考察の1つとしては、例えば米山が復讐を考えている相手は現理事長の久美子であり、桜木(や水野)と接触しているのは久美子を失脚させるための利用目的として。6話のラストで先代が引き連れていた人物も実は米山(や水野の高校の1年後輩である坂本)たちが久美子失脚のために用意した刺客であった・・・みたいな展開。

ただ久美子の方も6話冒頭の時点で先代の不審な動きを察知していたので、最終的には桜木たちと手を組んで先代を阻止するような展開も予想できなくはない。

そうなるとこの考察の前提条件が崩れてしまうのが大問題である。

 

他にも、割と身近にいた存在が実は黒幕だった!みたいなどんでん返しはドラマを盛り上げる定番とも言えるので、そういった観点から米山の狙いを考えてみると・・・やはり岸本が一番怪しく見えてしまう。

 

みなさんはこの米山問題、どのようにお考えだろうか。

 

まとめにかえて

そもそも今の話のペースで、最終回までに東大受験まで話を持っていけるのかという根本的な疑問もあるわけだが、今作においては意識的に季節や時期についての言及を避けているようにも感じられる。

例えば6話で話のメインとなった「3日間の勉強合宿」。果たしてこれはいつの話なのか?

 

1話が入学式の話であったことから、1話は4月だというのは疑いようのない部分であるが、2話で扱われた岩崎の大学推薦をかけた大会というのは果たして何月なのか。

3話であった「東大専科」vs「難関大コース」が、発表から3週後に実施されると明言されていたから3話の中だけで1か月近く時間が進んでいるだろうし、4話で新たに一流大コースを設立後、5話で2週間後に再勝負を持ち掛けられていることから、4話と5話で合わせて1か月近く時間が進んでいると思われる。

こういった状況証拠を積み上げて推測すると、6話で話のメインとなった勉強合宿は7月中旬ごろの設定だろうか。それにしては生徒のほとんどが冬服だったりセーターを羽織っていたりと季節感が皆無だな笑

 

このように6話が7月中旬と仮定した場合、センター試験に替わる共通テストが1月・東大入試が2月末・合格発表が3月頭であることは間違いないので、7~9話で少なくとも半年近く時間を進めねばならないのだから、個人的には米山問題を悠長に扱っている暇はないと思うのだが・・・?

なので、季節感のあるイベントは極力排除して、案外シレッと東大受験及び結果発表まで話を進めるのかもしれない。

 

他にも色々と考察すべき点は多々あるのだが、今回もかなり記事が長くなっているのでまたの機会としよう。

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