皆さんはパソコンのデータをどこに保存しているでしょうか。
え?ハードディスクだろって?やだなぁ、そんなことは百も承知ですよ(?)
パソコンの中にあるハードディスク(文字数が多いので以下HDD)にデータを保存していた場合、もし何か不具合が起きてOSを入れなおす必要が出た時にデータが全て消えてしまう可能性が出て来ます。
そこで登場するのが、多くの人が既に利用しているであろう外付けHDD。
うちにはこのタイプの外付けHDDが転がっているのですが、もう何年も前に突如認識しなくなって以降、押し入れの中に放置していました。だって万が一中身を救出できた場合、他人に見られたくないじゃない
ただこのタイプの外付けHDDは、中に入っているのは家電量販店やAmazonでも売られているような普通の内臓型HDDであることが多いみたいですので、分解して中のHDDを交換することが出来れば保証は効かなくなりますが外付けHDDとして再利用できる可能性が高いです。
そこで今回は、どうせ動かなくなってほったらかしにしていた外付けHDDを分解し、中身を入れ替えて再利用しようとした結果、取り返しのつかない事態に陥った話です(血涙)
- まずは壊れた外付けHDDを分解する
- 中身のHDDとご対面
- ダメ元で中身を確認する
- ラトックシステムのHDDケースに外付けのHDDを入れてみる
- HDDが認識しない
- 外付けHDDの方へ別のHDDを入れてみる
- まとめ
まずは壊れた外付けHDDを分解する
いきなりですが、押し入れで数年間熟成させていた「外付けHDDだった何か」を引っ張り出し、数種類のマイナスドライバーを駆使して分解することにしました。
ちなみに型番は「HD-CE1.0TU2」という、Buffalo製の外付けHDD(1TB)です。
※分解するとメーカー保証などは一切受けられなくなります!分解する場合はあらかじめ覚悟の上で分解するか、保証が切れている外付けHDDを生贄に捧げるようにしましょう!
一番最初に、この外付けHDDを使用する場合に「足元」となる底面の部分に貼られた2枚のシールを剥がします。するとご覧の通り、シールで封印されていた「ツメ」へのアクセス口が現れます。
こういったカラクリは、ネットブックを分解した時を彷彿とさせるものでワクワクしますね。笑
ネットブックとの違いは、今回の外付けHDDの場合ネジを一切使わずにケースが組み立てられていることでしょうか。
なので「ツメ」をマイナスドライバーで押して、ロックを外せばケースが2つにパカッと割れます。
話を戻しますが、底面のツメに関しては電源やUSBを挿す側のツメだけを解除すればOKです。先ほどの写真ですと左側ですね。
続いてUSBの挿し口などがある部分の上側・この写真ですと左側に位置する、一見何もないスぺースのあたりをなんとかしてこじ開けて、隠れた位置にあるツメのロックを解除します。
私はこのツメを探すにあたり、以前ネットブックを分解するときに購入していた精密ドライバー(マイナス)を使用しました。
普通のマイナスドライバーでは太すぎて隙間に入りませんが、精密ドライバーであればギリギリ何とか力づくでツメを押すことが出来ます。
最後は同じくUSBの挿し口などがある場所の上部に位置する、排熱用のスリットと思われる5本の穴のうち、真ん中のところにあるツメをこれまたマイナスドライバーでがしがしやってロックを外します。
こちらは先ほどと違い、目視できる場所にあるツメですので難易度は低いかと思います。
以上3か所のツメを押してロックを解除することが出来れば、あとはUSBの挿し口付近などの凹凸を利用して左右にガバッと力任せに開けば、ケースを分解することが出来ますよ。
・・・ん?「力づく」とか「力任せ」とか、乱暴な表現が目立つって?
アハハ、そりゃあ中身のHDDが壊れているんだから、この際ケースも壊れたところで実害はないって開き直りながら作業していたからね!(キリッ
中身のHDDとご対面
ありとあらゆるところを「力こそパワー」理論で押し進めた(←誤変換ではなく文字通りの意味で)結果、ついに中身のHDDと対面することが出来ました!
ツメのロック部分が折れたけどな。
それも1か所だけじゃあないんだぜ。
弄りまわした3か所のツメ全てで、何かしら折れたりヒビが入ったりと代償を伴いましたが、これらは全て中身のHDDとご対面するために必要な犠牲だったのだ・・・!
※丁寧に作業をすれば、本来はこれらのツメを破損することなくHDDにアクセスできます。
こちらが中身のHDD。勝手なイメージで、こういった廉価版外付けHDDの中身に使われるものはSeagate製やSamsung製が多いと思っていたのですが、私の手元にあった外付けHDDに関してはWestern Digital製のHDD(緑)が使われていたみたいでした。
※外付けHDDの中身に関しては、搭載HDDが明言されているシリーズ以外、必ずしもメーカーが決まっているわけではないらしいです。製造するその都度で、コストと睨めっこしながら中身に採用するものを決めているらしいです(以上、全て伝聞系)
外付けHDDの中に入っていた内蔵型HDD(←ややこしい。苦笑)をひっくり返すと、外付けとして使用するための基盤?がブラケットにくっ付いていました。意外と簡素な仕組みで動いていたんですね。
もっと驚きなのは、このHDDと外付けのケースってツメやネジでくっ付いているわけでは無く、ただケースの指定スペースにHDDが乗ってるだけで固定されていないんですね。
よく「振動を与えないでください」みたいな注意書きが外付けHDDにも為されていますけど、この構成をみたら納得せざるを得ません。
みんな!外付けHDDは丁重に扱おうな!笑
ダメ元で中身を確認する
さて紆余曲折を経ながら分解した外付けHDDですが、我々はまだ1つの検証を行っていません。
それは「この動かなくなった外付けHDD、ケースが故障しているのか?HDDが故障しているのか?」ということ。
普通に考えればHDDの故障でしょうが、ひょっとするとケースの方(特にブラケットにくっ付いている基盤の方)が壊れているせいで、HDDの中身を読み取ることが出来ない可能性も残されています。
言い換えれば、ケースに問題が無ければ中のHDDを取り換えることで再利用が可能です。これは中に使われていたHDDが専用の特殊型ではなく、普通のデスクトップPCなどで使われるような汎用型内蔵HDDが使われていたことを見て確信しました。
・・・ひょっとしたら、かつてのFAT32制限のような何か(1ファイルあたり4GBまで、みたいなやつ)がかかっている可能性もありますので、万全を期すならば元と同じ容量以下の3.5インチ内蔵型HDDを用意しておけば、多分きっと恐らく大丈夫でしょう。
とりあえず今は検証することが先ですので、まずは普通にUSBや電源を繋ぎ、パソコンで中身を読み取れるか確認してみます。
パソコンに繋いだ結果がこちら。
もうこの時点で嫌な予感しかしませんね。
プロパティを見てもきれいさっぱり0と出て来ます。Nothing。
この写真では分かりづらいですが、一応アクセスランプは点いているんですけどね。なのでケースの故障ではなさそう。
ここまで来たらダメ元で、プロパティ>ツール>エラーチェックを試してみます。
はいダメでした。即答されました。なんならスクリーンショットを撮って、画像として保存する一連の作業時間の方が長かったレベルで即答されました。
とりあえずここまでの検証で、元々の構成では(当然ですが)HDDの中身にはアクセスできないことが確定しましたね。
ではここから、検証を一歩進めてケースに問題があるのか、HDDに問題があるのかの切り分け検証を執り行いたいと考えました。
なおここで進まず撤退しておけば、後の大惨事は回避できたのだ。
ラトックシステムのHDDケースに外付けのHDDを入れてみる
だいたい1年半くらい前に、ラトックシステムのHDDケース(RS-EC32-U3R)とWestern DigitalのHDD(Red・WD40EFRX)を購入して、外付けHDDとして運用を開始していました。
このHDDケースは最大で2つのHDDを格納できるのですが、この時は予算の都合もあって1台のみの運用でスタートし、そのまま今日まで使い続けて来ました。
よって1つ空いているところに今回の外付けHDDを入れてみて、それで中身を読み込めるのか否かを試してみようと思います。
まずはブラケットからHDDを外さなければなりません・・・が、これはブラケットを手に取った時に見えている3つのネジを外すだけでHDDが外れます。
はい、あっさり外れました。
それではこの1.0TBのHDDを、ラトックシステムのHDDケースへと移設してみます。
・・・ああ、今からでもこの時に戻りたい(血涙)
このように、空いていた左側・HDD2の方へ元・外付けHDDを装着しました。
底面のネジもしっかり閉めます。この時はその後の大惨事なんて知る由もなく、こうやって呑気に写真を撮る余裕すらあったのだ(白目)
HDDが認識しない
試してみた結果がこちらです。予想通り、ケースを変えても元・外付けのHDDは認識しません。つまりBuffalo製の外付けケースに問題はなく、中身のHDDが壊れているという順当な結果に落ち着きました。めでたしめでたし・・・
・・・4TBの方のHDD(F:)はどこいった?
再掲となりますが、壊れていた外付けHDDを「普通に」繋いだ時は、このように4TBのローカルディスク(F:)がきちんと存在していました。
しかし一旦電源を落とし、HDDケースの空きに元・外付けのHDDを格納して繋ぎなおしたところ、元々の4TBの方が跡形もなく消え去ってしまい行方不明に。
動転しつつも、HDDケースの前面にあるランプを確認してみます。
POWERやACCESSのランプは必要に応じて点灯する(点かなきゃいけないランプ)のですが、2つあるHDDの方のランプは異常があると点灯する仕組みになっています。
そして4TBの方が点灯している。
これは以前たまたま撮影していた画像ですが、4TBのWD Redのみを挿していたときは本来このようにランプが点灯していました。
HDDを挿していないHDD2の方のみ赤のランプが点灯し、WD Redを挿していたHDD1の方はランプが消灯しています。これがあるべき姿。
しかし現状を確認するに、壊れて中身が読み込めないHDD2の方はランプが消灯し、つい数分前まで2.5TBほどのデータを保存してあったHDD1の方は未接続扱いとなってランプが点灯しています。
こ、これはいったい・・・?
ダメ元でHDDの挿す位置を入れ替えてみましたが、赤ランプの点灯する位置が入れ替わっただけでWD Redは未接続扱いになっています。
お、おらの2.5TBのデータが・・・どこか亜空間へ旅立ってしまわれた・・・(血涙)
外付けHDDの方へ別のHDDを入れてみる
いやだいやだ2.5TBのデータが一瞬にして消えてしまっただなんていやだいyだあ信じたくないいやだいやだ・・・(ジタバタ)
とりあえず気分転換(?)ということで、元のBuffalo製の外付けHDDケースの方が無事であることを確定させるため、押し入れの中からあるものを取り出して来ました。
それがこちら。
プチプチで封印されし「あるもの」の正体とは?
これは以前のデスクトップパソコンで使用していたHDDです。壊れたわけではありませんが、デスクトップパソコンを組みなおすにあたりその時点で既に8年近く使用していたHDDなので、第一線からは退き押し入れで保管していたのでした。
このHDDは500GBですので元の1TBだったWD Greenよりも容量は少なく(=変な未知の制限に引っ掛かる可能性は0)、そして特殊なタイプではない普通の3.5インチ内蔵型HDDですから、ケースに問題が無ければ普通に中身を認識するはず。
ブラケットに装着し、いざパソコンと接続!
予想通りあっさり認識しました。何も問題なく動きます。
これで少なくとも「1TB以下の3.5インチ内蔵型HDDを買って来れば、ケースの方は外付けHDDとして問題なく再利用が可能だ」と証明されました。
試していませんが、1TB以下に限らずとも雰囲気的に2TBのHDDでもいけるような気がしないでもないですね(※未確認です!!!!)
まとめ
- 外付けHDDとして売られているものは、中のHDDが壊れても交換することでケースを再利用できる可能性が高い
- 分解した時点でメーカー保証は無くなるので、分解する場合は自己責任で
- 4TBのHDD(2.5TBのデータ含)が認識しないんですけど!!!!
得られた内容に対して、失った(かもしれない)ものがあまりにも大きすぎる実験結果となりました。
ねえ!2.5TBのデータはどこに行ったの!というかなんでHDD自体を認識してくれないの!!
謎が謎を呼ぶ状況ですが、少なくともこの記事を投稿した時点でも未だ行方不明のままです。
???「オゥ、シット!進歩、発展ノタメニハ 犠牲ガツキモノナノデース!」