月1回ペースで行っているスピードテストの結果報告記事をご覧いただいている皆様、およびツイッターなどで検索をかけておられる皆様であればご存知かと思いますが、年が変わって2017年に突入してからというもの、0simの速度が許容できないレベルに落ち込んでいます。
去年までであればまだ「サブ回線としては優秀」と評することが出来ていただけに残念でありますが、ある意味こういった回線品質の変動は、格安sim(MVNO)を利用する者にとって切っても切り離せない宿命と言えます。
ただ回線品質が落ちたからといって「遅くなったー!遅くなったー!」と嘆いていてもどうにもなりませんので、ここは1つ他の格安simへ乗り換える場合のシミュレーション・・・の前提として、山のようにあるMVNO事業者の中からいくつか選択肢を絞ってみることにします。
今回の記事では0simからの乗り換え候補として、エキサイトモバイルとDTI SIMについて調べてみました。
エキサイトモバイル
大きな特徴としては、後述する「最適料金プラン」と「sim3枚コース」の存在が挙げられます。これらはエキサイトモバイルを選ぶ2大要素といっても過言ではないでしょう。
最適料金プラン
名前だけだとピンと来ないかもしれませんが、これは月々のデータ使用量を使った分だけ支払うプランです。他社でもたまに見かけるシステムですね。
ただエキサイトモバイルの場合は、料金の区切りが0MB~500MB・500MB~1GB・1GB~2GB(以下1GB刻み)となっているため、毎月の使用量が少ないライトユーザーにとってもうれしいシステムです。
なおこのプランは通常プランとは違い、余った容量を翌月に繰り越すことは出来ません。
もっとも、このプランの特性上「余った容量」という概念が存在しませんので、ある意味で当然と言えば当然ですが。
sim3枚コース
こちらはプランではなくコースですが、その名の通り1契約で3枚のsimカードがセットになっているコースです。
別途さらに2枚・合計5枚までsimカードを増やすことが出来るため、複数の端末を所持している場合はsimカードの契約をエキサイトモバイル1本にまとめることができます。
こういった1契約で複数枚を持つことが出来るコースは他のMVNOでも散見されますが、例えば低価格路線でシェアを獲得しているイオンモバイルの場合は、データ容量は4GB~コースしか用意されていませんので、ライトユーザーにとっては低価格路線の恩恵に与りづらい部分がありました。
月に4GB以上使うのであれば、容量対価格のバランスではイオンモバイルに分がありますので、この辺りはどちらを利用するのかケースバイケースと言えそうです。
さて、3枚コースにおける契約データ容量の考え方ですが、これは1枚ずつではなくて3枚合計で判定を行います。
例えば通常プランで3GB契約の場合、1枚ずつ3GBまで使用したか否かで速度規制やデータ繰り越しの判定を行うのではなく、3枚の使用データ量を合計したうえでその合計値が3GBを上回ったか否かを判定する模様です。
つまり1枚目が0.7GB・2枚目が1.9GB・3枚目が0.2GBの場合、この合計値は2.8GBとなり3GBを下回っているため、余った0.2GB分が翌月に繰り越されます。
最適料金プランの場合も同様で、1枚目が0.7GB・2枚目が1.9GB・3枚目が0.2GBの場合、この合計値は2.8GBであるため料金ゾーンとしては2GB~3GBの1550円が適用されます。(データ通信専用の場合)
その他の特徴
高速データ通信残量がある限りは高速通信時に速度規制は行われませんが、低速通信時は3日で366MBを超えると更なる速度規制がかかります。
そして通常プランでは、前述の通り余った通信量を翌月に繰り越すことができるなど、どことなくIIJのような雰囲気を感じますね。
また低速通信時もバースト機能により、テキスト中心のサイトであればそこそこストレスなく閲覧できる可能性もありあます(が、前述の通り3日366MB制限には要注意)
バースト機能は現在私が契約中のmineoにも備わっていますが、このバースト機能があるのと無いのとでは体感的に雲泥の差です。
※バースト機能の初体験レポ(?):
DTI SIM
1GBプランにおける音声通話対応simの月額料金が、現時点で業界最安値水準の1200円となっているDTI SIMですが、最大の特徴はこれまで一時的なキャンペーンとして展開されていた「半年無料キャンペーン」が、「半年お試しプラン 3GB」という形で事実上の恒常的なコースとして展開されていることでしょう。
ただしこの半年お試しプランは、今までに一度もDTI SIMを契約したことがない人しか申し込むことができません。何度もこの半年無料を利用しようだなんて、世の中そんなに甘くは出来ていないってことですよ。笑
この半年お試しプランを利用する上での注意点としては、月額料金がかからない半年間については余ったデータ容量の繰り越しが出来ません。7か月目以降も継続して利用するのであれば、7か月目の末に余ったデータ容量から繰り越しに対応します。
そして半年お試しプランのうち、電話定額プランという名のかけ放題がセットになったプランに関しては、でんわ定額機能は個別に解約することが出来ない点にもご注意ください。
その他細かい注意点としましては、こちらはエキサイトモバイルと違い恐らくバースト機能は実装されていないと思われる(どこにも表記が無い)ことと、解約時にsimカードを2か月以内に返送しなければsim紛失手数料3000円が請求される場合があることでしょうか。
前述のエキサイトモバイルの場合、sim返却時の配送料は利用者負担となりますが、返却期限や未返却時の負担金の請求は無いと明言されていますので・・・DTI SIMの方がちょっとケチ。苦笑
なお今回乗り換え検討元となっている0simも、DTI SIMと同じくsim返却時の配送料は利用者負担となり、未返却時に手数料がかかる点も同じなのですが、0simの場合はさらに「simカードに破損や切断が見られた場合も手数料を取る=simサイズを自前で変更するためにsimカッターなどを使ったら罰金!」と明言されていますので、0simはDTI SIMよりも酷いドケチであると言えよう!!苦笑
まとめ
0simからの乗り換え候補としてエキサイトモバイルとDTI SIMについて調べてみましたが、現時点で私の抱いた感想としてはエキサイトモバイルの方が優勢でしょうか。
手元にスマホが1台ではなく複数あるわけですし、また仮に1枚だけを契約するとしても、最適料金プランにおける低速通信のみで契約しておけば月500円で済みます。
現時点の0simがほぼ低速通信以下の速度しか出ないので、低速通信のみの契約であっても実効速度はほぼ変わらないと考えられます。そのうえで0simには無いバースト機能の恩恵に与ることが出来ますから、体感としては今よりもかなり改善される見込みの方が大きいです。
もちろん低速通信のみの契約にする場合は3日366MB制限に注意する必要がありますが、実用面でもしmineoと肩を並べるレベルだと感じられた場合はそのまま3枚コースで契約をひとまとめにすることも出来ますし、そこまでではないと感じた場合も1枚のみの契約で継続できるなど、今後を見据えた場合の選択肢の多さは魅力的です。
もちろんDTI SIMに関しても、フットワークの軽い人であれば半年お試しプランで一時しのぎをしつつ、その半年間で必要とあれば、渡り鳥のように更なる別のMVNOへの乗り換えも可能でしょう。
格安simを使う上では、散見される不便さに不平不満をぶつけるだけではなく、こういったリサーチも含めて「楽しめるようになること」が1番の付き合い方だと思っています。