犬に興味のない方々からしたら犬はただのペットに過ぎないかもしれませんが、犬と共に暮らしている身からすれば例え人間の言葉が直接的には伝わらない犬といえど家族の一員であり、家族には少しでも健康で長生きしてほしいと願うものです。
そして人間とは味覚も必要栄養素も何もかもが違う犬にとって、健康な生活を送るための完全栄養食といえるものの1つがドライフードです。
・・・もちろん中には愛情をたっぷり込めて全て手作りのご飯を用意している愛犬家の方々もおられるでしょう。そういった方々の愛情をドライフードで否定するつもりは毛頭ありませんが、少なくとも私にとっては「企業が何千万も・場合によっては億単位の開発費をかけたかもしれないドライフードであれば、きっと愛犬の健康において必要な栄養素が過不足なく含まれるドライフードとなっているに違いない」理論で、手作りご飯ではなくドライフードを選択しています。
そんなドライフードの選び方において、今回ちょっとした想定外に見舞われてしまいました。
きっかけは愛犬の異変
2018年の8月末に我が家にやってきた愛犬は「トイプードル」ながら元々脚が非常に長く、お散歩中に遭遇する他の愛犬家の方々からも動物病院でも「この子は将来きっと大きくなるよ」と言われていました。
元来好きな犬種と聞かれればゴールデンレトリバーを真っ先に挙げる人間ですので大きくなる分には何も問題なく、むしろ犬を飼うのが初めてなので躾を含め上手くやっていけるかの方を気にしていたくらいです。
※犬と暮らすことにした経緯:
その後、周囲の予想通りスクスクと育ち体長は標準のトイプードルの1.3〜1.4倍はあろうかというレベルにまで成長しましたが、体重に関してはイマイチ基準が分からず5kgを少し超えるか超えないか程度をキープし続けていました。
そんななか今年の春の健康診断にて、動物病院の院長先生から「この子の体格であれば8kgを超えないくらいまでなら多分問題ないと思う。むしろ現状ではマラソン選手のような、骨と筋肉と皮しかない体格をしている」とのお言葉が。
元々ご飯は飲むような食べ方で時々むせるくらいの早食いタイプでしたし、そのくらいまで増やしても問題ない体格ならば是非この子のためにも毎食ご飯の量を増やしてあげよう!なんてったって院長先生のお墨付きだし!くらいに考え、その後実際にフードの量を増やしてみるとあれよあれよという間に体重が8kgに到達しました。
しかし、この短期間での急激な増量が良くなかったのでしょう。
愛犬に異変が見られるようになりました。
引っ張り癖vs散歩拒否
元々子犬時代から犬よりも人が大好きで、目が合う人は例外なく自分に構ってくれると思い込んでいるに違いない動きを見せる我が家の愛犬。
飼い主としても、知らない人に対して恐怖を抱いたり吠えたり牙を剥いたりするくらいなら、相手をしてくれる人に対して行う構ってアピールを敢えてやめさせる必要もあるまい・・・と考え自由にさせた結果、引っ張り癖の強い子に育ってしまいました。お陰で散歩中は飼い主が愛犬を散歩させているのか・愛犬が飼い主を散歩させているのかよく分からない状態に。
そのくらい散歩の時は我先にと先陣をきっていた愛犬が、増量を境として急に歩かなくなりました。
厳密には、最初の10分くらいはいつも通りグイグイ引っ張って歩くのですが、その後急激に歩行スピードが遅くなり飼い主の後ろをトボトボついてくる歩き方に急変するのです。
最初は増量に伴いバテているのかとも思いましたが、様子を注意深く見ていると何かがおかしい。
急いで病院に連れていった結果、下された診断はヘルニアでした。
肉体改造計画、のはずが・・・?
きっと以前院長先生がおっしゃっていた「8kgまでなら増やしても多分問題ない」は、あくまでも少しずつ時間をかけてでの意味だったのでしょう。
しかし普段からドライフードをあまり噛まずに飲み込むような食べ方をしていた愛犬が、ドライフードの量を増やすと食べるスピードがゆっくりになり良く噛んで食べてくれるようにもなった「成功体験」も相まって、良かれと思って短期間に量を増やした結果急激な増量に腰が耐えられなくなったのだと思います。これは完全に飼い主の責任。早急に対策を取らねば。
愛犬の腰のためにもまずは安静にさせて療養に努め、同時に体重を少し落として腰への負担を減らすべく、低カロリーのドライフードを検討することにしました。
こちらが今まで子犬時代からずっと愛用し続けてきたユーカヌバのドライフード。
基本的には出された食べ物は全て平らげるタイプなのでフードの種類が変わっても食いつきが悪くなるといった影響は出ないとは思いますが、念のため同じユーカヌバで低カロリーのものが無いかざっくり調べてみたところ、体重管理用で脂肪分をカットしたと謳う商品があることに気づきました。
・・・きっと先輩愛犬家の皆さんであればこの2種類の違いに薄々お気づきかもしれませんが、この時の私は「体重管理用=低カロリーでたくさん食べられるに違いない」と信じて疑わず即決で決済を行ったのでした。
そして届いたのがこちら。
Amazonで注文した品が届いた。
— fc2104@はてなブログ&ユーチューブ開店休業中 (@fc2104) 2022年8月10日
・・・Rakutenの箱で←
#トイプードル #デカプー #犬のいる暮らし pic.twitter.com/8M8VQ8nlmQ
この販売業者、楽天で仕入れて箱の詰め替えといった偽装工作もせずそのままAmazonで転売したのか?笑
購入したドライフードの想定外
楽天の箱に入ったAmazon販売のドライフード。箱を開けて中を確認してみましょう。
「体重管理用」の5文字が目を惹くパッケージ。まさに今の愛犬にピッタリな響きであり、愛犬の方も興味津々のご様子(※単に見覚えのない巨大物体に腰が引けてるだけ)
今までのドライフードは黒に限りなく近い濃紺、いやむしろ黒色(←)のパッケージでしたが、今回のものは白を基調とした明るいパッケージですね。
それぞれ左下の方に標準給与量が載っていますので確認してみましょう。
まずはこちらが従来のドライフード。今の体重より少し少ない7kgを基準に見た時、安静を言い渡されている愛犬にとって「少ない活動量」だと1日に約100gが適正量となっているようです。
続いて今回新しく購入したドライフードの数値を確認してみます。
脂肪分をカットしたこちらのドライフードの場合、同じく7kgを基準として見たとき少ない活動量だと1日に・・・ん?94g?あまり変わらないどころかむしろ減ってない?
そう、これが今回の「想定外」の正体です。
体重管理用を謳っており脂肪分を40%カットしたことを前面に押し出している商品であれば、きっと単位グラムあたりのカロリー量が少なくて代わりに量をたくさん食べさせてあげられるかもしれない。そのような思い込みで購入したところ、たしかにカロリーは多少減っているようですが与えられる量も5%ほど減り値段については普段のものより少しだけ高くなったというオチ。
なんということでしょう。購入した意味はあったのだろうか・・・?
まとめにかえて
今のところ、多少は懸念していた「ドライフード変更に伴う食いつきの変化」については一切見られず、何ならドライフードが変わったことすら気づいていないんじゃないかと思うほど噛まずに飲み込むかのような早食いが毎食ごとに繰り広げられています。そしてウンチの状態も今までと特に変わらず。
あとはこれで少しでも体重が減り、それによってヘルニアのほうが改善していってくれればと願うばかりです。