昨日の話になるのですが、BlackBerryから「世界で一番セキュアなスマホ」ことDTEK50の事前予約受付開始アナウンスがありました。
ただしこちらの記事にあるとおり、あくまでもまだ一部の国のみっぽいですが。
そもそも日本の技適は通っているのか問題ですよね。
※海外のスマートフォンなどを日本で利用する(電波を発する)場合は、日本の「技術基準適合認定(通称「技適」)」とかいうヤヤコシイ認定をきちんと受けたうえで、明示できなければいけません。
ふとしが愛用しているBlackBerry Classicの場合はこんな感じです。
さて話を戻してDTEK50のお話。
以前より2016年度中にBlackBerry Privに次ぐ新型Androidスマートフォン3種の投入が噂されていましたが、今回のDTEK50がどうやら3種のうちミッドレンジモデルに該当する模様です。
残り2種については、1つはフルタッチパネルのハイエンドモデル・もう1つはBlackBerry伝統のQWERTYキーボード搭載モデルと言われています。
そうですよね。
BlackBerry Classicの生産終了宣言もありましたし、WillcomがY!mobileになって徐々にPHS市場を縮小しているのと同様、BlackBerryとしても徐々にAndroid OSへとシフトしていく方針なのかもしれません。
だがしかし。
流れに逆行することを承知で敢えて言いたい。
BlackBerryに求めているのはソレジャナイ。
DTEK50のスペック
OS:Android 6.0
CPU:Snapdragon 617
RAM:3GB
ROM:16GB(microSDで拡張可。最大2TB)
ディスプレイ:フルタッチパネル5.2インチ(147×72.5×7.4mm)
バッテリー:2610mAh
共通して記されているものが「1、2、3、7、20」
次いで多く記されているのが「4、5、12、29」
他には8、17、28A、30という表記も見受けられますね。
このうち日本で重要になってくるのはバンド1、3、8。
2、4、5、7、12、17、20、29、30は独自調査によると日本国内では使われていないっぽい?ので無関係。
バンド28Aがイマイチよく分かりませんが、今後普及してくる帯域なのでしょうか。
Docomoのバンド19が含まれていないのは非常に残念ですが、そもそも事前予約の対象に日本が入っていませんので、ある意味当然の結果かもしれません。
建前
OSにAndroidを搭載したスマホとしてはBlackBerry Privが既にあります。
ただ、いくら物理キーボードが備わっているとは言え、Privは如何せん値段が高すぎました。
キャリアの2年割(?)が蔓延っている日本の場合、端末に一括払いで約10万近く出すのは心理的ハードルが半端ないでしょう。
もちろん高いなりの価値はあると思いますけどね。
スペックもBlackBerry Classicに比べれば明らかに高く、他社のハイエンドモデルとも十分対抗できるクラスだと思います。
今回のDTEK50は物理キーボードを搭載せず、スペックもミッドレンジへと抑えることで価格は劇的に抑えられました。
(発表時点で299ドル≒3万円ちょっと)
この価格帯(3~4万)であれば、もし日本での発売が決定したら手を出す人はそこそこ出てくるのではないかなと感じます。
それこそ「BlackBerryに興味はあるけどPrivは高すぎるし独自OSはちょっと・・・」と敬遠していた層にも、Android最大の問題点であるセキュリティ面を補える強固さを売りにオススメできそうですし。
本音
いやね、BlackBerryからQWERTYキーボードを外しちゃったら意味がないでしょうよ。
例えばこれまでの流れに逆行して小型化したiPhone SEのように、ほぼ絶滅危惧種となってしまった横幅60㎜以下のスマートな端末を出します!みたいな、QWERTYキーボードに代わる「一目でわかるアピールポイント」があるならばともかく。。。
ただの「フルタッチパネルで3~4万のAndroidスマートフォン」だったら、それこそ世界中のありとあらゆるメーカーから多種多様な機種が発売されているわけで、その中から「敢えてBlackBerryを選ぶ」理由がもはや強固なセキュアくらいしか残って無い。
そして逆説的に、その強固なセキュアのためだけにBlackBerryを選ぶようなAndroidユーザーって果たしているのだろうか・・・?
AppleといえばiPhone・iPhoneといえばAppleのように、BlackBerry=QWERTYキーボードは一種のアイコンでしょうが。
自らのアピールポイントを潰してどうする。
BlackBerry Classicも「Classic」の名のとおり、原点に立ち返る意味を込めて出した(はずの)端末なのに、昨今の大型化したスマホの流れを汲んだ(かもしれない)結果、取り回しやすいとは言いづらい微妙なサイズになってしまったり。
どうにもここ数年は迷走気味に感じてしまいます。
あとがき
一通りディスってはみましたが、なんだかんだで今回のミッドレンジモデルおよび今後発売が予定されているフルタッチパネルのハイエンドモデルが、どのくらい市場に受け入れられるのか非常に興味深くあるのも事実です。
もちろんそのあとに控えている、本命とも言うべきQWERTYキーボード搭載モデルについても。
ただ、購買欲をそそられるか否かで言えば・・・今のところビビッと来るものがないです。